【展覧会情報】 春季特別展「名所江戸百景 ―切り取られた町の風景―」3月30日(木)~6月11日(日)

身近な景色を斬新な構図で切り取った、歌川広重晩年の代表作である「名所江戸百景」をご覧いただきます。本作は目録を含め全120枚で構成される揃物で、題の通り江戸市中の名所があますところなく収められています。それぞれの図には、遠近感を強調したり俯瞰(ふかん)図を用いたりと、さまざまな工夫が見られます。鮮やかな色彩も見どころの一つで、数々の華やかな図はデザイン性にも優れ、現代でも色あせることがありません。


名所江戸百景 水道橋駿河台

このシリーズの刊行は安政の大地震(1855)の翌年に開始されており、復興への祈りも込められた作品だと考えられます。

このたび「名所江戸百景」全図を、2期に分けて展示いたします。広重の絵づくりの妙をお楽しみください。